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はじめてシリーズ 第2弾 はじめての華道 池坊東海支部岡崎地区
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2025.09.03 UPDATE
文化初心者の方に文化について知ってもらうための特集記事「はじめてシリーズ」の第2弾です。
今回は「はじめての華道」ということで、池坊東海支部岡崎地区の鳥山美重子先生にお話を伺います。
「池坊」は550年余りの長い歴史を持つ伝統ある流派です。
華道も茶道のように流派ごとの違いはありますが、ここでは池坊の華道の基礎を学びましょう!
★池坊のいけばなについて
池坊のいけばなには大きく分けて3つの種類があります。「立花(りっか)」「生花(しょうか)」「自由花」の3種類です。
〇立花(りっか)
立花は室町時代に成立した最も古い様式です。
主な特徴は以下の3つになります。
①大自然の風景を多種多様な草木により表現している
②左右非対称で構成されており、不均衡ゆえの美しさがある
③高く使ったものは遠景、低く使ったものは近景を表し、時間や空間を表現している
〇生花(しょうか)
江戸時代中期に成立した様式です。
主な特徴は以下の3つです。
①使用できる花材は1~3種類
②草木の持つ個性や特徴を生かし、地に根を張り生きる自然の姿を表現している
③水際から立ち伸びるシンプルな構成
〇自由花
決まった型がなく、自由に生けることのできる様式です。
近年の住環境の西洋化や、いけばながイベント等でディスプレイとして使われるようになったことを背景に、床の間での鑑賞にとどまらない新たな型として活躍の場を広げている型です。
作者が自由に表現する世界観を楽しむことができます。
主な特徴は以下の2つです。
①花の種類・本数が自由
②植物以外の素材も使用することができる
それぞれの特徴を理解することで、より作者が作品に込めた思いを感じ取ることができるはずです。
★いけばなの心得
これまで池坊のいけばなの3つのスタイルについてご説明しました。
しかし、初心者の方にとっては、そうした知識以上に重要なことが2つあります。
〇たくさんの作品を見ること
たくさんの作品を見て、作者の心を感じ取ってください。
花からの発想、器からの発想、行事の花などに目を向けて、作者の工夫を見つけましょう。
いけばなを通じて豊かな心を培いましょう。
〇お花と友達になること
いけばなを通じて、皆様の身近にある草花に触れ、その命に共鳴しましょう。
野に、山に、庭に咲くお花にも命があります。
お花を生けることの喜びを知り、お花と友達になれば、それが生活の安らぎとなっていきます。
お花の美しさに触れ、豊かな心を培うことが、いけばなにおいては最も大切です。
お花を見て、ご自分の思った心のままを生けましょう。
★参考
いけばなの根源 華道家元池坊 https://www.ikenobo.jp/
いかがでしたか?
今回記事の作成にご協力いただいた池坊東海支部岡崎地区は、11月15日(土)、16日(日)に開催する「第36回文協文化祭」にも参加されます。
両日とも4階の末広にて作品の展示を行っております。
また、15日(土)の午前と午後の両方(10:00~12:30・13:30~16:00)の時間にエントランスホールでいけばな体験をやっております。
こどももおとなも気軽に楽しめる体験です。ぜひお気軽に足をお運びください。
第36回文協文化祭については以下のリンクをご確認ください。
岡崎文化協会ホームページ 第36回文協文化祭を開催します!
岡崎市ホームページ https://www.city.okazaki.lg.jp/300/303/p043871.html
次回のはじめてシリーズの更新は9月17日(水)です。
どの文化が紹介されるかお楽しみに!